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手作り石けんを長持ちさせる小さなコツ

更新日:2018年7月2日



手作り石けんのイメージに

「溶け崩れやすい」

「泡立ちにくい」

というのがあります。


これ、払拭したい!!


「固さもある程度しっかりしていて

泡立ちも肌へのやさしさも満足のいく

「ちょうどいい塩梅」の石けんは作れる」


…というのが私のスタンスです。


のレシピでは、固さも、泡出しも、やさしさも両立した

私なりのオイルの配合率を紹介しています。



▼WEBメディア「melabo」さんで

嬉しいくらい的確に記事を書いていただいています。 http://melabo.net/goodthings/body/junkoide-soap/


(引用)「“手づくり”といえば、独特のあたたかみを思い浮かべるひとが多いかもしれない。素材や香りなど、一つひとつにこだわった、手のかかったもの。一方で、使い勝手や機能性などは市販品に比べて劣る……というイメージをもつひとも。

実際、手づくり石けんはレシピによって、泡立ちにくかったり、湿気でドロドロになりやすいものもある。でも井出さんの石けんは、そんな印象を軽やかにくつがえしてくれるのだ。

彼女のレシピは、オイルの配合でネガティブポイントをカバー。季節や使い心地も考えて素材を選ぶという。」



何度読んでも、嬉しい・・・。

(ニイミさんありがとう!!)


それでも、やっぱり従来の

市販の固形石けんと同じ認識でいると

「溶けやすい」と感じることもあるかもしれません。


結論から言うと


「手作り石けんは使ったらすぐに水切りをして、湿気のないところに置く」


これが鉄則で、こうするだけで

石けんの持ちがぐんとアップします。


特に気をつけたいのが浴室です。

置きっぱなしは、避けたいですね。


湿気に常にさらされることになり

石けんの中のグリセリンが空気中の水分を

ぐんぐんひきつけます。


その結果、石けんの表面は

湿った状態が続いてしまい

簡単に溶けやすくなってしまいます。


私も、お風呂に入るごとに

石けんを出し入れしています。


一方、市販の固形石けんは

溶けるイメージがあまりないですよね。


理由は、水分をひきつけるグリセリンが

意図的に排除されていたり


原料オイルのほとんどが、

飽和脂肪酸系オイル(パームオイル、パームカーネルオイル、ココナッツオイルなど)

に偏っていることが見受けられます。


飽和脂肪酸系オイルは、

固さも出るし、溶けにくいです。


例えば、人気の『牛乳石鹸』。

こちらは「釜焚き製法」で

主原料は「牛脂、ヤシ油、カセイソーダ、食塩」だそう。


「牛脂」も「ヤシ油(ココナッツオイル)」も

飽和脂肪酸系オイルです。


しかも、「食塩」は石けんをぎゅっと

固める作用があります。


塩は石けんの泡立ちを弱めがちですが

泡立ち&洗浄作用抜群の「ヤシ油(ココナッツオイル)」の

比率が高そうなので、問題はなさそうです。


このように材料を見るだけで、

固さも、泡立ちも、バッチリの石けんだと分かります。

浴室に置いたままでも、あまり心配はないかもしれません。


ところが、手作り石けんの場合

飽和脂肪酸系オイルを主原料として

使うレシピはあまり見かけません。

(掃除用とか、キッチンソープくらい?)


一般的に、不飽和脂肪酸系オイルを

材料全体の半分以上使いがちだと思います。


それは例えば常温で液体のオイル。

「オリーブオイル、米油、椿油、ひまし油、

スイートアーモンドオイル、

マカダミアナッツオイル、、」などなど


これらのオイルを使えば

素晴らしい石けんになるけれど、

石けんに「固さ」を出す役割はしないのです。


元から石けんにグリセリンが存在している上に

これらのソフトオイルがたくさん配合されているから

湿気や水分には多少なりとも影響を受けてしまいます。


以上、ちょっとマニアックな話かもしれませんが

手作り石けんを使うなら、知っておいたほうがいいことでした。


「手作り石けんに挑戦してみた、使ってみた!」

という人によくお会いしてお話しする中で、少し気になったので。


参考になりますように。

(‐^▽^‐)



井出順子

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